ロレックスを購入・売却しようとする際、本物の重要な判断材料となるのが「ギャランティカード」です。
本記事では、ギャランティカードの印字と手書きの違いをはじめ、真贋を見極めるポイントである金メッキの仕様やNFCタグの搭載状況、カードに記載された国番号などについて解説します。また、並行輸入品などギャランティカードがない場合の影響、再発行ができない理由、名前を消したカードのリスク、さらに最新カードの特徴まで、幅広く紹介しています。
- この記事でわかること
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- 手書きと印字のギャランティカードの違いと真贋判断
- 最新カードの特徴や偽造防止技術のポイント
- 並行輸入品や名前削除カードのリスク
- ギャランティカードなしの場合の査定影響
【ロレックス】ギャランティカードの真贋ポイント
- 日付の印字と手書きの違い
- 金メッキの仕様チェック
- ブラックライトでの判別方法
- NFCタグで真贋を確認する
- シリアルの印字にも注目
- 名前を消した保証書のリスク
- 国番号の確認ポイント
- 真贋鑑定のプロが見るポイント
- 最新カードの特徴と見分け方
日付の印字と手書きの違い

ロレックスのギャランティカードには、「日付の印字」と「手書き」の2種類の記載方法があります。これらの違いは、カードの真贋を見極める重要なポイントです。
日付の印字
まず、2020年以降に発行された正規のギャランティカードでは、購入日が機械的に綺麗に印字されているのが一般的です。
これは、日本国内の正規販売店で購入したロレックスに多く見られる仕様です。印字は透明なスペースに鮮明に記載され、改ざんが難しい設計になっています。
印字の周囲には「ROLEX」の文字や王冠マークが透かしで浮かび上がるようになっており、消したり書き換えたりしにくい加工が施されています。
手書き
一方で、海外で販売されたロレックスのギャランティカードでは、購入日が手書きされている場合もあります。
これは販売国や店舗のスタンスによって異なり、必ずしも偽物というわけではありません。しかし、手書きの場合は改ざんが容易であるため、慎重な確認が必要です。
本物と偽物を見分けるには
つまり、購入日が印字か手書きかによって、カードの信頼性をある程度判断できます。
機械印字されているからといって必ずしも本物とは限りませんが、印字の精度や透かしの有無をあわせて確認することで、真贋判定の精度を高めることが可能です。
金メッキの仕様チェック

ロレックスのギャランティカードには、高級感と真贋判定の両方を兼ね備えた「金メッキ加工」が施されています。
この仕様も、カードの真偽を見分けるうえでの大きな判断材料となります。
2020年以降の現行ギャランティカードでは、カードの縁に金色の縁取りがされており、側面にまで美しく施されたゴールド仕上げが特徴です。
この金メッキ加工は見た目の高級感を演出するだけでなく、旧型カードに見られた「透明フィルムの剥がれやすさ」といった弱点を補う役割も果たしています。
本物のカードでは、この金メッキ部分が均一でなめらかに塗られており、剥がれや色ムラがありません。
手触りも滑らかでしっかりとした硬度があります。
一方、偽物のカードでは金色の縁取りが雑であったり、塗装が粗い、または簡単に剥がれてしまうといった品質の低さが見受けられます。
さらに、カード全体の厚みや重みも真贋判断に有効です。
正規のギャランティカードは一定の厚みがあり、軽すぎたりペラペラした感じはありません。金メッキの光沢とあわせて、全体の質感を確認することがポイントです。
ロレックスのような高級ブランドでは、細部の仕上げにも徹底したこだわりがあります。ギャランティカードの金メッキ仕様もその一環であり、真贋を見極めるうえで必ずチェックしたいポイントです。
ブラックライトでの判別方法

ロレックスのギャランティカードには、偽造防止のためにブラックライトを使った検証が可能な特殊加工が施されています。
この仕様は、視認では判別できない偽物との大きな違いを確認する手段となります。
具体的には、正規のカードの裏面にブラックライトを当てると、「ROLEX」のロゴや王冠マーク、ホログラム模様などが浮かび上がるように設計されています。
特に2020年以降の現行ギャランティカードでは、モデル番号の上部などにこれらの隠し模様が仕込まれており、通常の光では見えません。
このホログラム模様は非常に精巧で、規則的な並びや特定の角度でしか見えない加工がされているため、偽物のカードでは再現が困難です。
ブラックライトに反応する模様の位置や形が不自然であったり、そもそも反応がまったくない場合は、偽造品の可能性が高まります。
また、ブラックライトで確認できる模様の中には、非常に細かい「ROLEX」の文字列や幾何学模様が組み込まれていることもあります。こうしたディテールも正規品の証拠となり、真贋鑑定時に活用されます。
このように、ブラックライトを活用することで、見た目では判別しにくい偽物との違いを明確に確認することが可能です。
2020年を似て新しくなったROLEXの新ギャラ!!ブラックライトを当てると中央部にROLEXの文字が浮いてくる!
— 時計セレクトショップ BELLE MONDE 21 (@monde_belle) June 21, 2020
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ロレックスの保証書の真贋判定にちょっと役立つ豆知識でした! pic.twitter.com/lUG1MYm2FR
NFCタグで真贋を確認する

ロレックスの現行ギャランティカードには、NFCタグ(近距離無線通信チップ)が内蔵されており、これも真贋判定の重要なポイントです。
NFC機能により、カードをスマートフォンにかざすことで、ロレックス公式サイトにアクセスするリンクが表示されます。
このNFCタグは、カードの内部に埋め込まれているため、外からは確認できません。しかし、NFCリーダーアプリを使えば、カードに近づけるだけで内部チップの情報を読み取ることができます。
読み取った結果として表示されるURLが、正規のロレックス公式ページである場合、信頼性が高いと判断されます。
一方、偽造カードではこのNFCタグが搭載されていない、あるいは読み取ってもロレックスとは無関係のページが表示される場合があります。また、読み込みができない、もしくはタグの反応が不安定な場合も要注意です。
NFCタグは従来のQRコードよりも高いセキュリティを持ち、読み取りによる改ざんや偽造が極めて困難とされています。
そのため、現代のギャランティカードでは、最も信頼性の高い真贋確認方法の一つとなっています。
ギャランティカードの真偽を見極める際は、NFCタグの有無と読み取った先のリンク内容を必ず確認しましょう。
シリアルの印字にも注目

ロレックスのギャランティカードには、時計本体と紐づく「シリアルナンバー」が必ず記載されています。
このシリアルの印字は、カードの真贋を判別するうえで極めて重要なポイントの一つです。
2020年以降の現行カードでは、シリアルナンバーとモデル番号が立体的に盛り上がったエンボス加工で印字されています。
この加工は爪で触れるとはっきりと凹凸を感じるもので、印字表面には透明なコーティングが施されており、簡単には削れない構造になっています。
本物のカードは、数字や文字のフォントにブレがなく、印字の位置や整列も非常に正確です。
これに対して偽造カードでは、印字が平面的であったり、にじみやかすれ、フォントの違いなどが見られる場合があります。さらに、印字が手で触っても平らであれば、エンボス加工ではない可能性が高く、注意が必要です。
また、カードに記載されたシリアルナンバーと時計本体の番号が一致しているかどうかも必ず確認すべきです。もし番号が一致していない場合、そのカードは別の個体のものか、もしくは偽造品の可能性が疑われます。
このように、シリアル印字の精度や加工の有無、時計本体との一致性をチェックすることは、真贋判定において非常に有効な手段です。
名前を消した保証書のリスク

ロレックスのギャランティカードには、以前のモデルでは購入者の名前が記載されていることが一般的でした。
しかし、中古市場では個人情報の保護を理由に「名前を塗りつぶす」「削り取る」といった処理がされているカードが見受けられます。このような処理がされた保証書には、いくつかのリスクが伴います。
ギャランティカードの改ざんと見なされるリスク
まず第一に、名前の削除や塗りつぶしによってカードが改ざんされたと見なされる恐れがあります。
ロレックスの保証書は、そのままの状態で保管されていることが重要で、記載内容の一部でも変更されていると、信頼性が損なわれる可能性があります。
買取査定で減額対象となるリスク
次に、買取査定の際に減額対象となるリスクがあります。
購入者名が明記されたカードは、正式に発行された証拠としての価値が高く、状態が良好なものほど査定額に好影響を与えます。しかし、名前を不自然に消してある場合は、改ざんの疑いが持たれやすく、買取業者によっては減額や買取拒否の対象となることもあります。
また、保証期間内であっても、改ざんが疑われる保証書は修理保証を受けられない可能性もあります。ロレックスでは保証書の再発行が認められていないため、一度でも加工されたカードは元に戻せません。
個人情報保護の観点から名前を隠す行為は理解できるものの、保証書としての価値や信頼性を損なうリスクがあることを十分に認識しておく必要があります。
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ロレックスの買取は、たとえ新品であったとしても保証書の日付が新しいほうが高くなります🧐
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国番号の確認ポイント

ロレックスのギャランティカードには、時計が最初に販売された国を示す「国番号(クライアントコード)」が記載されています。この3桁の数字は、販売国やルートの信頼性を確認するうえで重要な情報です。
たとえば、日本国内の正規店で発行されたギャランティカードには「410」という国番号が使用されており、過去には「900」が使われていたこともあります。スイスであれば「010」や「012」、アメリカでは「710」など、各国ごとに固有の番号が割り当てられています。
国番号を確認することで、そのロレックスがどの国で販売された正規品なのか、あるいは並行輸入品なのかを判別する手がかりになります。「410」と記載されていれば日本国内で正規に販売されたものである可能性が高く、信頼性も高まります。
一方で、偽造品や不正ルートから流通した商品では、国番号の記載が不自然であったり、本来そのモデルには存在しない番号が使用されていることもあります。また、国番号が削られていたり、明らかに異なる形式で記載されている場合も要注意です。
さらに、同じモデルでも国によって保証内容や記載情報が異なることがあるため、国番号の確認はモデルとの整合性を判断するためにも役立ちます。真贋を見極めるうえで、国番号は見逃せないチェックポイントの一つです。
真贋鑑定のプロが見るポイント
ロレックスのギャランティカードの真贋を見極めるには、プロの鑑定士がどこをチェックしているかを知ることが重要です。一般の消費者では見落としがちな細部まで、プロは複数の視点から慎重に確認しています。
印字の精度
まず、最も注目されるのは「印字の精度」です。
日付やシリアルナンバー、モデル番号のフォント、間隔、位置が正確であるかをチェックします。特に、2020年以降の現行カードではエンボス加工が施されており、文字が盛り上がっているか、触感に違和感がないかが見られます。
偽造防止加工の有無
次に、「偽造防止加工の有無」も重要なポイントです。
ブラックライトに反応するホログラムや王冠マーク、極小文字で構成された模様が正規品には存在し、これらが正しく反応するかを確認します。また、NFCタグの読み取りテストも実施され、正しいロレックス公式サイトにアクセスできるかが評価されます。
カードの質感や重み
さらに、「カードの質感や重み」も真贋判定の手がかりとなります。
本物のカードは一定の厚みと剛性があり、安価な素材や印刷技術で作られた偽物とは明確に違いがあります。金メッキの縁取りの美しさや耐久性、角の仕上がりまでチェック対象です。
時計本体との整合性
最後に、鑑定士は「時計本体との整合性」も確認します。カードに記載されたシリアルナンバーと時計本体の番号が一致しているか、モデル番号や国番号の組み合わせに不自然な点がないかを照合します。
このように、プロの鑑定士は多角的な視点から詳細にチェックを行い、わずかな違和感も見逃しません。
ギャランティカードの真贋判断には専門知識と経験が必要であるため、不安がある場合は信頼できる鑑定士や店舗に相談するのが安心です。
最新カードの特徴と見分け方

ロレックスのギャランティカードは、2020年に大幅なリニューアルが行われ、現在は「現行バージョン」と呼ばれる最新仕様が採用されています。この最新カードには、真贋を見分けやすくするための複数の新しい特徴が盛り込まれています。
カードの記載情報の簡素化
まず最大の特徴は、カードに記載される情報の簡素化です。
最新カードでは「モデル番号」「シリアルナンバー」「購入日」の3点のみが記載され、購入者名や販売店名、国名といった個人情報は省略されています。これにより、個人情報の漏洩リスクが大幅に軽減される一方で、カード単体では販売ルートの特定が困難になっています。
高級感あるデザイン
次に、視覚的な特徴として「緑地に金縁の高級感あるデザイン」が挙げられます。
カードの縁には金メッキの縁取りが施されており、厚みや重みも増しています。また、旧タイプで指摘されていた透明フィルムの剥がれ問題も改良され、より耐久性のある仕上がりになっています。
偽造防止の工夫
偽造防止の観点からは、「ブラックライトに反応するホログラム加工」や、「エンボス仕様のシリアル印字」、さらには「内蔵NFCタグによる真贋確認機能」が搭載されています。NFCタグをスマートフォンで読み取ると、正規のロレックス公式サイトへと誘導される仕組みです。
見分け方としては、まずカードの記載内容が上記3点に限定されているか、金縁が滑らかかつ高品質か、ブラックライトでの反応が適正かを確認しましょう。また、カードと時計本体のシリアル番号が一致しているかも必ず確認してください。
このように、最新のギャランティカードは見た目の洗練性と機能性を兼ね備えており、真贋判定を行う上で多くの判断材料を提供してくれます。正規品かどうかを判断する際には、これらの特徴に注目することが大切です。
【ロレックス】ギャランティカードの基本情報
- ギャランティカードの役割と重要性
- 日本と海外での違いとは?
- カードの種類と発行年代
- 保証期間とその条件
- 再発行や名義変更はできる?
- ギャランティカードなしでも売れる?
- 並行輸入品の保証書の扱い
ギャランティカードの役割と重要性

ロレックスのギャランティカードは、単なる付属品ではなく、その時計が正規品であることを証明し、正規の保証を受けるために欠かせない公式書類です。
特に高額なロレックスのような高級時計においては、このカードの有無が購入後のサポートや資産価値に大きな影響を与えます。
5年間の保証
まず、ギャランティカードは「5年間の保証」を受けるために必要です。
正規販売店で購入した新品のロレックスには、故障や不具合に対するメーカー保証が付帯されており、その保証を受けるにはカードの提示が必須となります。カードがない場合、たとえ正規品でも無償修理の対象外となる可能性があります。
本物の証明
さらに、このカードには「シリアルナンバー」「モデル番号」「購入日」など、時計本体と紐づく重要な情報が記載されています。これにより、時計の来歴が明確になり、偽造品との違いを判断する手がかりになります。
買取価格の維持
中古市場でもギャランティカードの有無は価格に大きく影響します。
同じモデル・状態のロレックスでも、カードが付属しているかどうかで10万円以上の差がつくことも珍しくありません。これは、コレクション性や再販時の信頼性が問われる高級時計市場ならではの傾向です。
このように、ギャランティカードは機能面だけでなく、資産価値の保持や将来的な売却時にも大きな役割を果たす重要な存在です。ロレックスを購入・所有する際は、このカードを大切に保管することが基本といえるでしょう。
日本と海外での違いとは?

ロレックスのギャランティカードには、国や地域によって運用や記載内容に違いがある場合があります。
特に「日付の記載方法」や「購入者情報の取り扱い」などにおいて、日本と海外で異なる点が存在します。
まず大きな違いとして挙げられるのが、購入日の「印字」と「手書き」の違いです。
日本国内の正規販売店で発行されるギャランティカードは、原則として購入日が機械的に綺麗に印字されています。これは偽造防止の観点からも信頼性が高く、統一されたスタイルとなっています。
一方で、海外では購入日が手書きで記載されているケースも少なくありません。
特に一部の国や店舗では、販売店の判断で手書きが採用されており、見た目の仕上がりも店舗ごとに異なります。もちろん、手書きだからといって必ずしも偽物であるわけではありませんが、国内での基準とは異なる点として認識しておくべきです。
また、以前のギャランティカードでは、購入者名や販売店名、国名などの情報がカードに記載されていましたが、2020年以降の現行カードではこれらの個人情報が省略されるようになりました。この仕様変更も、日本と海外のギャランティカードの違いを複雑にしています。
加えて、「国番号」によって販売国を特定することが可能です。日本の正規品であれば「410」や過去の「900」といった番号が割り当てられており、カードの発行元を間接的に確認できます。
このように、ギャランティカードの仕様はグローバルに統一されつつも、細部の運用に地域差があるため、真贋判定や査定の際にはその違いを正しく理解しておくことが大切です。
カードの種類と発行年代

ロレックスのギャランティカードは、発行年代によって仕様が大きく異なり、現在までに4つの主なタイプが存在します。これらの違いを理解することは、時計の年代や価値、真贋の判断にも役立ちます。
① 1980年代〜2006年頃:紙タイプ
この時期の保証書は紙製で、購入者名、販売店名、国コード、購入日などが記載されていました。
日本では日本語表記のものが多く、王冠マークの透かしが入った偽造防止仕様が特徴です。このタイプはすでに廃止されていますが、ヴィンテージロレックスに付属していることがあります。
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— アンティークウォッチライフ (@Awatchlife) February 18, 2025
② 2006年〜2014年頃:カード型
紙からプラスチック製カードに切り替わり、緑と金のコーポレートカラーが採用されました。
このカードにはモデル番号、シリアルナンバー、購入日、購入者名などが記載され、QRコードも搭載。ブラックライトで浮かび上がるホログラム加工も施されており、真贋チェックがしやすくなっています
③ 2014年〜2020年頃:カード型
デザインは②と類似していますが、モデル名の記載が省かれ、ブレスレットや文字盤の詳細が追記されました。また、より洗練されたフォントや配置に変更され、偽造防止の強化も図られています。国内正規品にはQRコードが継続して使用されていました。
④ 2020年〜:カード型
モデル番号・シリアルナンバー・購入日のみが記載され、購入者名や販売店名は非表示となりました。カードにはNFCタグが内蔵され、スマートフォンで読み取るとロレックス公式サイトにアクセス可能です。金メッキの縁取りや、ブラックライト反応など、複数の偽造防止加工が施されています
このように、ギャランティカードの仕様は時代とともに進化しており、真贋確認や買取査定の際には、発行年代ごとの特徴を把握しておくことが非常に重要です。
保証期間とその条件

ロレックスのギャランティカードには、購入した時計に対する「保証期間」が明記されています。
この保証は、製造上の欠陥や自然故障に対して無償修理を受けられる制度であり、購入後の安心感を支える大きな要素です。
ロレックスの保証期間は、基本的に購入日から5年間とされています。
この期間内であれば、正常な使用状態において生じた不具合やトラブルに対して、無償で修理や調整を受けることができます。ただし、外的な衝撃や水没、不適切な扱いによる損傷など、使用者側の過失が原因と判断される場合は保証対象外となるため注意が必要です。
保証を受ける際には、ギャランティカードの提示が必須です。
カードがない場合、たとえ正規品であっても保証修理を断られる可能性があります。また、カードに購入日が未記入、あるいは不正な改ざんがあった場合も、保証の適用が拒否されるケースがあります。
さらに、ロレックスの保証は時計1本につき1枚のみ発行されるため、再発行は一切できません。カードの紛失や破損には十分注意し、購入後は時計本体とともに大切に保管しておく必要があります。
このように、ギャランティカードには時計の品質保証という大きな役割があり、保証期間中のトラブル対応はもちろん、所有者の安心感や時計の資産価値を支える重要な要素となっています。
再発行や名義変更はできる?

ロレックスのギャランティカードは、その時計の正規性と保証を裏付ける重要な書類ですが、一度失われたり情報が変更されたりしても、再発行や名義変更は一切できません。
これは、ロレックスが長年にわたって一貫して守ってきた方針であり、偽造防止や不正利用のリスクを最小限に抑えるための措置です。
まず、ギャランティカードは時計1本に対して1枚しか発行されず、これがロレックスにとっての「製品認証書」となります。紛失した場合は、いかなる理由があっても新たに発行してもらうことはできません。また、購入者情報の変更、つまり名義変更も一切受け付けられていません。
これは、過去に他人名義の保証書を悪用するケースや、偽造カードとのすり替えといったトラブルが発生していた背景があります。カードの再発行や名義変更を可能にしてしまうと、真正性を証明する手段としての信頼性が損なわれる可能性があるため、ロレックスでは厳格な対応が取られているのです。
中古市場では、名前を黒塗りや削除する処理をされた保証書が出回っていることもありますが、これも保証の対象外となる可能性があるほか、査定時の減額要因になります。
したがって、ギャランティカードは購入時からしっかりと保管し、汚損・紛失がないように細心の注意を払う必要があります。また、保証書付きのロレックスを中古で購入する際は、カードの状態や記載内容に不自然な点がないかを必ず確認することが重要です。
ギャランティカードなしでも売れる?

ロレックスのギャランティカードは、時計の真贋を証明し、保証を受けるために重要な書類ですが、カードがなくてもロレックスを売却することは可能です。
実際に中古市場では、保証書なしのロレックスも多数流通しており、一定の需要があります。
ただし、ギャランティカードがない場合、査定額に影響が出る点には注意が必要です。
特にスポーツモデルや人気の高い現行モデルでは、保証書の有無で10万円以上の差が出ることも珍しくありません。これは、保証書があることで「正規品である証拠」としての信頼が高まり、購入希望者が安心して買えるからです。
一方で、1980年代〜2000年代前半に製造されたような古いモデルや、ドレスモデルに関しては、保証書の有無による価格差が比較的小さい傾向にあります。これらのモデルでは、時計本体の状態やオーバーホール履歴、付属品の有無がより重視されることが多いためです。
ギャランティカードがない場合でも、買取店によっては高価査定が期待できるケースもあります。
特にロレックス専門の買取店や、真贋鑑定のスキルが高い店舗では、保証書がなくても時計本体の状態やモデル人気、流通量などから総合的に判断して価格を付ける傾向があります。
そのため、保証書がないからといって諦める必要はなく、複数の店舗に査定を依頼することで、納得のいく価格で売却することが可能です。
並行輸入品の保証書の扱い

ロレックスには「正規品」と「並行輸入品」という2つの流通ルートがありますが、ギャランティカードの取り扱いにも違いが生じます。
特に並行輸入品に付属する保証書は、内容や信頼性が正規品とは異なる点に注意が必要です。
まず、並行輸入品とは、正規代理店を通さずに海外の販売店などから直接仕入れたロレックスを指します。
このような商品のギャランティカードには、購入者名が未記載であったり、販売店名が外国語で表記されていることが一般的です。また、販売国を示す国番号も日本とは異なる場合が多く、たとえば「010(スイス)」や「710(アメリカ)」などの番号が記載されています。
こうした並行輸入品の保証書は、ロレックスジャパンでは保証の対象外となる可能性があります。保証修理を依頼する場合、原則として購入国の正規店で対応してもらう必要があるため、手続きや費用の面で不便が生じることがあります。
さらに、並行輸入品の中には、第三者が作成した「独自の保証書」や、「販売店保証」のカードが付属しているケースもあります。これらはロレックス社とは無関係であり、時計の真贋を証明するものではありません。正規のギャランティカードと混同しないよう注意が必要です。
一方で、並行輸入品であっても、本物である限り中古市場での売却は可能です。カードが正規発行されたものであるか、記載内容に不自然な点がないかを確認することで、信頼性を高めることができます。
結論として、並行輸入品のギャランティカードは正規品に比べて扱いに制限がありますが、内容を正しく把握し、購入時や売却時に説明できるようにしておくことが大切です。
ロレックス ギャランティカード 手書きの特徴と真贋チェック要点
- 手書きの日付は海外発行カードに多く見られる
- 日本の正規店では購入日は機械印字が基本
- 手書き表記は改ざんリスクがあるため注意が必要
- 最新カードは印字部分に透かしがある特殊仕様
- 金メッキ加工された縁取りは真贋判断に有効
- 偽物は金縁の塗装ムラや剥がれが起こりやすい
- ブラックライトで浮かび上がるホログラム模様を確認
- NFCタグの有無と正規サイトへの接続をチェック
- シリアル印字はエンボス加工で凹凸があるか確認
- 印字のフォントや配置が正確かも重要な確認項目
- 名前を削除した保証書は改ざんと見なされるリスクあり
- 国番号によって販売ルートの信頼性を判断できる
- 購入者情報の省略は2020年以降の仕様に準拠
- カードと時計本体の情報一致が真贋判断の前提
- プロの鑑定士は印字精度・質感・整合性を総合的に見る