ロレックスのイエローゴールドモデルは、その華やかな輝きと高級感から多くの人々に愛されています。一方で、変色しやすいのではないかと不安を感じている方も少なくありません。
特に金無垢のモデルでは、銀や銅などの割金が酸化することが原因となり、ベゼルや文字盤の色味に変化が生じることがあります。
この記事では、イエローゴールドが変色する原因や、変色を元に戻すための具体的な対策、日常の手入れ方法について詳しく解説します。
また、傷の影響や長期使用によるくすみへの対応、ホワイトゴールドやエバーローズゴールドとの違いにも触れながら、ロレックスの金素材について総合的に理解できる内容をお届けします。大切な時計を美しく保つための知識として、ぜひご活用ください。
- この記事でわかること
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- イエローゴールドが変色する主な原因とその化学的背景
- ベゼルや文字盤など部位ごとの変色リスク
- 変色を防ぐための日常的な手入れと保管方法
- ホワイトゴールドやエバーローズゴールドとの違いと特徴

【ロレックス】イエローゴールドモデルの変色
- イエローゴールドとはどんな素材か
- イエローゴールドは変色しやすい?
- ロレックスに使われる金素材の種類
- 金無垢と変色の関係について
- 変色しにくいロレックスのモデルとは
イエローゴールドとはどんな素材か

イエローゴールドは、金に銀や銅などの金属を加えて作られた合金です。
純金(24K)は非常に柔らかいため、ジュエリーや時計に使用するには強度が不十分です。そのため、耐久性と加工性を高める目的で他の金属を加え、合金として仕上げられます。
一般的に使用されるのはK18(18金)で、これは全体の75%が金、残りの25%が銀や銅などの金属で構成されています。この配合により、イエローゴールド特有の華やかな色味と高い耐久性が実現されます。
また、イエローゴールドは変色しにくい金属として知られており、長期間にわたって輝きを保ちやすいという特徴があります。ジュエリーや高級腕時計に幅広く使用されている理由のひとつは、この美しさと実用性のバランスにあります。
イエローゴールドは変色しやすい?

イエローゴールドは、比較的変色しにくい素材とされています。
特にK18イエローゴールドは、ジュエリーや高級腕時計において、変色や腐食に対する耐性が高く、長く美しさを保ちやすいことで知られています。
ただし、完全に変色しないわけではありません。
イエローゴールドに含まれる銀や銅といった割金は、空気中の酸素や湿気、汗、皮脂、化学物質に反応して酸化し、表面がくすんだり赤みを帯びたりすることがあります。これは特に、長期間使用しないまま放置された場合や、日々のケアを怠った場合に起こりやすい傾向です。
そのため、変色のリスクを最小限に抑えるには、日常的な拭き取りや定期的なメンテナンスが重要です。使用後に柔らかい布で表面を拭くだけでも、変色の予防効果が期待できます。
ロレックスに使われる金素材の種類

ロレックスでは、耐久性と美しさを両立させるために独自に開発された高品質な金素材が使用されています。代表的な素材には、イエローゴールド、ホワイトゴールド、そしてエバーローズゴールドの3種類があります。
イエローゴールド
イエローゴールドは、最もクラシックな金素材で、華やかで温かみのある色合いが特徴です。ロレックスの伝統的なモデルによく使われており、高級感のあるデザインと相性が良い素材です。
ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは、銀やパラジウムを混ぜて白く仕上げた合金で、落ち着いた印象を与えるのが特徴です。ロジウムメッキを施すことが一般的ですが、ロレックスではあえてメッキを施さないことで、素材本来の風合いを楽しめるように設計されています。
エバーローズゴールド
エバーローズゴールドは、ロレックスが独自に開発したピンクゴールドの一種で、銅の酸化による変色を防ぐために、微量のプラチナを配合しています。この素材は、ピンクゴールドの優しい色合いを保ちながら、変色や劣化に強い点が特徴です。
金無垢と変色の関係について

金無垢とは、表面だけを金で覆ったメッキとは異なり、素材の内部まで金が使われている状態を指します。
ロレックスでは、高級ラインに金無垢の素材を使用することがあり、重厚感と高級感を演出する重要な要素となっています。
一般的に、金無垢の素材は変色しにくいとされますが、使用される金の純度や割金の成分によって変色のしやすさに差が出ることがあります。特に18金(K18)は、純金に銀や銅を加えて硬度を高めた合金であるため、これらの割金が酸化することで、表面に赤みやくすみが現れることがあります。
また、金無垢であっても、汗や皮脂、化学薬品、空気中の成分との接触によって徐々に変色が進む可能性があります。とくに長期間使わずに放置したり、日常的なお手入れを怠ったりした場合は、変色のリスクが高まります。
そのため、金無垢のロレックスを美しく保つには、使用後の拭き取りや定期的なメンテナンスを心がけることが重要です。特にポリッシュ仕上げの部分は、専用のクロスで優しく磨くと輝きが長持ちします。
変色しにくいロレックスのモデルとは

ロレックスでは、素材や製造工程に独自の工夫を取り入れることで、変色しにくいモデルを展開しています。特に「エバーローズゴールド」を使用したモデルは、変色対策が施された代表的な例です。
エバーローズゴールドは、ロレックスが自社で開発した独自合金で、一般的なピンクゴールドよりも変色に強い性質を持っています。これは、銅の割合を調整し、酸化しにくいプラチナを微量に加えることで、赤味の色調を長期間維持できるようにしたものです。
また、ホワイトゴールド素材のモデルも変色に対する耐性があります。ロレックスのホワイトゴールドはロジウムメッキを施していないため、メッキの剥がれによる色落ちの心配がありません。その代わりに、素材本来の色味を活かしつつ、丁寧なメンテナンスで長期間使用できるように設計されています。
ステンレススチールとのコンビモデル(例:ロレゾール)も、変色のバランスが取れた選択肢です。金部分にはK18が使用されており、日常的なメンテナンスを行えば、長く美しい状態を維持できます。
変色が気になる方には、エバーローズゴールドを使用したモデルや、ステンレスとのコンビネーションモデルがおすすめです。

【ロレックス】イエローゴールドモデルの変色の対処法
- 変色の原因とその化学的背景
- ベゼルや文字盤など部位別の変色原因
- 傷や汚れによる影響と注意点
- 重曹や中性洗剤を使った対処法
- お手入れ方法とメンテナンスのコツ
- 長期保管時に気をつけたいポイント
- エバーローズゴールドやホワイトゴールドとの違い
変色の原因とその化学的背景

ロレックスのイエローゴールドモデルに見られる変色は、主に合金に含まれる銀や銅が外部環境と反応することで発生します。
金自体は非常に安定した金属であり、酸化や腐食には極めて強いですが、強度を高めるために混ぜられた銀や銅などの割金は、化学的に反応しやすい特性があります。
代表的な変色の原因には以下のようなものがあります。
- 汗や皮脂の付着
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人の体から分泌される成分には塩分や脂分が含まれており、これが表面に蓄積されると酸化を促進します。
- 空気中の酸素や湿気
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銀や銅が酸素や水分と結びつくことで、表面に酸化被膜が形成され、色味が変わることがあります。
- 紫外線
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長時間の直射日光によって、金属や文字盤の塗装に影響が出ることがあります。
- 化学薬品との接触
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香水、洗剤、化粧品などの成分が反応を起こし、金属表面にくすみや変色を生じさせることがあります。
これらの要因が組み合わさることで、赤茶色や黒ずみといった変色が見られるようになります。ただし、変色は表面の変化であることが多いため、適切な方法で除去することが可能です。
ベゼルや文字盤など部位別の変色原因
ロレックスのイエローゴールドモデルでは、使用環境や手入れの頻度によって部位ごとに異なる変色が見られることがあります。特に影響を受けやすいのはベゼル、文字盤、ブレスレットなどの外装部分です。
ベゼル
ベゼルは外気や皮脂に最も触れやすい部位であり、汗や化粧品が付着しやすいため、赤茶色や黒ずみなどの変色が生じやすい場所です。また、摩擦や衝撃を受ける機会が多いため、傷と同時に変色も進行しやすくなります。
文字盤
文字盤は直接触れることはありませんが、紫外線や湿気の影響を受けやすい部位です。特に、保管中に直射日光が当たる場所に置いていた場合や、長年使用している場合には、塗装の劣化や色あせが発生することがあります。
ブレスレット
ブレスレットの金無垢部分も、手首に直接触れるため皮脂や汗が蓄積しやすく、酸化による変色のリスクが高い部位です。特にコマの間や裏側は汚れがたまりやすく、清掃を怠ると徐々に変色してしまうことがあります。
これらの変色は、日常的な清掃や正しい保管方法で軽減することが可能です。各部位の特性に応じたケアを行うことで、ロレックス本来の美しさを長く保つことができます。
傷や汚れによる影響と注意点
ロレックスのイエローゴールドモデルにとって、傷や汚れは変色の一因となるだけでなく、外観の美しさを損なう原因にもなります。特にポリッシュ仕上げの部分では、細かな傷が蓄積することで輝きが鈍く見えるようになります。
傷の影響
傷の影響は見た目だけでなく、表面の保護層が損なわれることで、酸化しやすくなるという点でも重要です。目に見えない微細な傷でも、そこに皮脂や汚れが入り込むことで、部分的な変色を引き起こす可能性があります。
マット仕上げやヘアライン仕上げの部分は、研磨に不向きなため、無理に磨こうとすると仕上げを損ねる恐れがあります。

汚れの蓄積
汚れの蓄積も変色を助長します。特に使用後に汗や化粧品をそのままにしておくと、時間とともに酸化反応が進み、表面に赤みや黒ずみが発生します。また、金属以外のパーツ(ゴム製のガスケットなど)にも悪影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
日常的に柔らかい布で拭き取る習慣を持つことが、これらのリスクを軽減するうえで有効です。また、研磨剤入りクロスを使用する場合は、ポリッシュ部分のみに限定し、仕上げに合った方法で行うことが推奨されます。
重曹や中性洗剤を使った対処法

ロレックスのイエローゴールドモデルに生じた軽度の変色やくすみは、自宅でできる簡単な方法で改善できる場合があります。中でも、重曹や中性洗剤を使った方法は、比較的安全かつ効果的です。
重曹を使う方法
重曹を使う方法では、アルミホイルを敷いた耐熱容器に重曹を入れ、沸騰直前のお湯を注いで「重曹水」を作ります。
ここに時計(防水性がある場合に限る)やアクセサリーパーツを数分間浸けることで、酸化による黒ずみを還元し、元の輝きを取り戻す効果が期待できます。ただし、宝石が付いている場合は変色や損傷のリスクがあるため、使用前に確認することが重要です。
中性洗剤を使う方法
中性洗剤を使う方法も有効です。ぬるま湯に食器用の中性洗剤を少量溶かし、柔らかい布や歯ブラシで優しくこすることで、皮脂や汚れを落とすことができます。洗浄後は流水ですすぎ、乾いた柔らかい布でしっかりと水分を拭き取ります。
これらの方法はいずれも素材に優しいですが、研磨を伴わないため、深刻な変色や傷の改善には限界があります。そのような場合は、ロレックスの正規サービスセンターや専門のメンテナンス業者に相談するのが賢明です。
お手入れ方法とメンテナンスのコツ

ロレックスのイエローゴールドモデルを美しい状態で長く保つには、日常的なお手入れと定期的なメンテナンスが不可欠です。変色や傷みを未然に防ぐためには、以下のような基本的なケアを心がけることが効果的です。
使用後は柔らかい布で拭き取る
まず、使用後は柔らかい布で拭き取る習慣をつけましょう。特に汗をかいた日や外出後は、皮脂や汚れが付着しやすく、それが酸化の原因となります。セーム革や専用のジュエリークロスを使うと、素材を傷つけることなく汚れを取り除けます。
定期的な洗浄
次に、定期的な洗浄も有効です。中性洗剤をぬるま湯に溶かし、柔らかいブラシで汚れを落とした後、よくすすいで乾かすと、くすみを防げます。水気が残ると湿気による変色の原因になるため、タオルなどでしっかり拭き取りましょう。
研磨剤入りのクリーニングクロス
さらに、研磨剤入りのクリーニングクロスは、ポリッシュ仕上げの部分に限定して使用すると効果的です。ただし、マット仕上げやヘアライン加工の部分は研磨に不向きなため、軽く拭く程度にとどめるのが賢明です。
そして、年に1回程度はロレックスの正規サービスセンターでの点検を受けることを推奨します。プロの手によるメンテナンスによって、内部の状態確認や細かいパーツの洗浄が行われ、全体のコンディションを維持できます。

長期保管時に気をつけたいポイント

ロレックスのイエローゴールドモデルを長期間使用しない場合、適切な保管環境を整えることが変色や劣化を防ぐ鍵となります。特に高温多湿や直射日光が当たる場所は避けるべきです。
湿気対策
まず重要なのは湿気対策です。
湿気は酸化の原因となり、金属部分のくすみや文字盤の色あせを引き起こす可能性があります。ジュエリーボックスや時計用ケースに保管する際は、乾燥剤を同封することで湿度をコントロールできます。可能であれば、湿度調整機能のある収納スペースを使用するのが理想です。
直射日光や蛍光灯の光を避ける
次に、直射日光や蛍光灯の光を避けることも大切です。光に長時間さらされることで、文字盤の塗装や金属表面の色が褪せる恐れがあります。特にディスプレイケースなどで見せる収納をする場合は、紫外線カットの素材を使用したケースを選びましょう。
保管前には表面を清潔にする
保管前には必ず表面を清潔にすることも忘れないでください。汗や皮脂が残ったまま保管すると、その成分が酸化を促進し、保管中にも変色が進行することがあります。柔らかい布で軽く拭いてからしまうのが基本です。
定期的に取り出して空気に触れさせる
また、長期間まったく使用しないよりも、定期的に取り出して空気に触れさせることも、湿気のこもりを防ぐうえで効果的です。数ヶ月に一度、状態を確認しながら軽く拭き掃除を行うと、変色を未然に防ぐことができます。
エバーローズゴールドやホワイトゴールドとの違い

ロレックスでは、イエローゴールド以外にもエバーローズゴールドやホワイトゴールドといった金素材が使用されており、それぞれに異なる特徴と耐久性があります。変色への耐性や見た目の違いを理解することで、目的に合った素材選びがしやすくなります。
エバーローズゴールド
エバーローズゴールドは、ロレックスが独自に開発したピンクゴールドの一種です。
一般的なピンクゴールドは、銅を多く含むため酸化によって赤味が濃くなったり、くすみが生じることがあります。
しかし、エバーローズゴールドは酸化に弱い銅の量を抑え、変色に強いプラチナを微量加えることで、赤味を美しく長く保てるように設計されています。変色しにくく、上品で柔らかな色味が特徴です。
ホワイトゴールド
ホワイトゴールドは、金に銀やパラジウムなどを混ぜた白系の合金です。
一般的なホワイトゴールドにはロジウムメッキが施されており、メッキが剥がれることで色の変化が生じることがありますが、ロレックスのホワイトゴールドはメッキを施さない純素材仕上げです。
そのため、経年による表面変化はありますが、自然な風合いの変化を楽しむことができます。
イエローゴールド
イエローゴールドは、3つの中で最も金らしい鮮やかな色合いを持ち、クラシカルな印象が強い素材です。
比較的変色に強いものの、長期間の使用やお手入れの有無により、くすみや赤みが出ることがあります。
このように、各素材には見た目や特性、変色のしやすさに違いがあるため、使用目的や好みに応じて選ぶことが重要です。
ロレックス イエローゴールド 変色の原因と対策まとめ
- イエローゴールドは金に銀や銅を加えた合金である
- K18イエローゴールドは変色しにくい性質を持つ
- 銀や銅の酸化によって赤みやくすみが生じる
- 汗や皮脂の付着が酸化を促進する原因となる
- 紫外線や湿気も変色に影響を与える要素である
- 香水や洗剤などの化学物質による反応もリスクとなる
- 金無垢は耐久性が高いが割金の酸化で変色することがある
- エバーローズゴールドは変色しにくいロレックス独自素材である
- ホワイトゴールドはロジウムメッキを使わず自然な変化を楽しめる
- ベゼルやブレスレットなど露出部分は特に変色しやすい
- 使用後は柔らかい布での拭き取りが効果的な予防策となる
- 重曹や中性洗剤を使った家庭での手入れ方法が有効である
- 研磨剤入りクロスはポリッシュ部分のみに使用すべきである
- 長期保管時は湿気や光を避け乾燥剤を併用することが望ましい
- ロレックス正規サービスによる定期メンテナンスが推奨される